ゆるみ防止座金(NORD-LOCK®)
ノルトロック(NORD-LOCK®)ワッシャーは、摩擦抵抗ではなく張力を利用してボルトを固定します。このシステムは、片面がカム面、反対の面が放射状のリブ面からなる2枚組のワッシャーで構成されています。
ねじを締め付けるとリブが被締結物及びボルト・ナットの座面に食いついて固定されます。従って、振動や衝撃によりゆるみが起きようとしてボルト・ナットが回転しようとするとカム面のみが動こうとしますが、カムの角度(α)はねじのリード角(β)よりも大きく設計されているため、カムを簡単に乗り越えることはできません。このように、カム面とカム面によってくさび効果が生まれるため、回転によるボルトのゆるみを防止することができます。
本製品のカタログをご希望の方は、アヅマネジにお問い合わせいただくか、外部Webサイト「IPROS」(運営会社:株式会社イプロス)からダウンロードすることができます。
仕様
ユンカー式振動試験
ドイツ工業規格DIN 65151に基づくユンカー式振動試験は、ボルト締結のゆるみを調べる振動試験です。試験では、被締結物を振動させてすべりを発生させるとともに、ボルトに対して軸直角方向の力を加えながら継続的に締付け力(軸力)を測定します。
ユンカー式振動試験の結果を図に示します。ノルトロックワッシャーは初期のなじみによる軸力のわずかな低下が生じただけで、経時のゆるみはほとんど生じていません。解除時には、ボルトの軸力が増加し、カムによるゆるみ止め効果が働いたことを証明しています。また、グラフに併記しているノルトロックワッシャーを用いない締結条件ではゆるみを防止することができませんでした。
「NORD-LOCK®」はNORD-LOCK Aktiebolagの登録商標です。